自動車の安全性
正、 救急医療体制の
の交通事故による死者
け、 2013年には4, 3
後
24時間以内の死亡) と、 195
降最低となりました。 しかしなが
故後1カ月以内に死亡した人を含め
と死者数は5, 152人となって、 約
1.
18倍増えることになり、 また、 依然
として年間
77万人以上が交通事故で負
傷していることから、 今後さらに死傷
者数を減らしていくためには、 新
たな視点で対策を講じていくこと
が必要になります。
海外の研究者の論文によれ
ば、 フィンランドでは2003~
2004年の交通死亡事故のう
ち、
10. 3%がドライバーの体調不
良が原因であるということが報告
されています。
警察が発表する事故原因では、 体
調変化によるものは2013年に
国内で起きた交通事故約
62万件の
うち、 243件で全体の0.
04%。 こ
れはドライバーの運転ミスとして
処理されることが多いためである
と考えられますが、 精査すれば交
通事故の約1割はドライバーの体
調不良や体調変化が原因の事故で
ある可能性があります。 救急医療
施設から ることが確認
てんかんの持病
よる大きな交通事故
めましたが、 より身近
消化器疾患、 花粉症なども
がる恐れがあります。
トラック運転手などの職業ドライ
バーが、 体調不良で運転を継続でき
くなったケースについて調査した結
果、 脳卒中などの脳血管疾患が最も多
く、 心筋梗塞などの心疾患、 糖尿病の低
血糖などが原因とみられる失神、 消化
身近な病気も重大事故に
つながる
体調変化による交通事故を
防止するために
SHIGA IDAI NEWS vol.25
12
運転中に体調不良を発症して痛ましい交通事故を
起こすケースがマスコミなどで大きく報じられ、注目
を集めています。
法医学の立場から、交通外傷分析や外因死の予防医
学、体調変化による交通事故について調査?研究を行い、
「運転者の体調変化による事故発生状況の実態調査と
交通事故死傷者低減に向けた効果的予防対策の提言に
関する調査」(日本損害保険協会)などに携わってきた一
杉正仁教授にお話をうかがいました。
社会医学講座 法医学部門
教授 一
ひとすぎ
杉 正
まさひと
仁
その他?不詳
精神神経
疾患
めまい
消化器疾患
失神
心疾患
脳血管疾患
28.4
23.2
8.5
8.1
6.0
4.0
22.0
職業ドライバーが、
運転を継続
できなくなった
原因?疾患の割合
(%)