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手術支援ロボット?ダ?ヴィンチ(da Vinci)?の導入とその展開
河内
小児と成
村上
小児でもロボ
すか。
河内
十分可能だと思いま
泌尿器科のロボット手
て、 本学から上仁講師と小
参加して、 小さなブタを使っ
レーニングをしたほか、 小児病院
水腎症のロボット手術を見学してき
た。 米国 でもいずれそ
村上
婦人科との境界
がですか。
河内
日本で行われていると
カ所しかないと思 ます。
術を見学しなければならない
備中の段階です。
村上
2025年問題など、 高齢者が今後
増えてきますので、 逆にそういう形成術
ような機能温存の手術にもロボット支援手
術が取り入れられる可能性があると こ
とですね。
ロボットセンター構想へ高まる期待
村上
腹腔鏡とこのロボット支援手術は
分かれていくのでしょうか。 米国の前立腺
全摘における術式の変化を見ますと、 開腹
手術や腹腔鏡手術が減り、 ロボット支援手
術が増えてきていますが、 どのようにお考
えですか。
河内
現在、 混合診療に対する議論が盛り
上がってきていますが、 希望する人だけ
ボットを自費で使うといった混合診療に
なった場合は、 泌尿器科や婦人科などにお
いて、 基本的にはロボット支援手術がメイ
ンになるのではないかと思います。 特に大
学病院などではそうなると思います。
ただ、 米国で見たことなのですが、 ロ
ボットでも難しい症例の場合、 腹腔鏡に切
り替えて手術を終わらせるといったこと
も行われていました。 基本的にロボットで
始めて難しいところは腹腔鏡というよう
な手術の方法も多くなるのではな かと
思います
村上
それは興味深
節が曲がらない
ロボット支援手術が
トで行き詰まると腹腔
常に示唆に富む話だと思い
現在、 本学では、 ロボット支
人科や消化器外科などでも始まり
体としても盛り上げていこうという
があります。 先生にはこの領域のリーダ
としていろいろご指導いただく とにな
ると思いますが、 本学の中でロボットセン
ターといった組織についての構想などは
お持ちですか。
河内
ぜひお願いしたいと思います。 各診
療科が協力して、 いろいろな術式を相談し
ながら進めていく いうのは非常に素晴ら
しいことだと思います。 例えば、 泌尿器科と
婦人科と消化器外科が協力しながら行う
手術として骨盤内臓器全摘というのがあ
ります。 泌尿器科では膀胱全摘をロボット
で行っているのですが、 将来的には骨盤内
臓器全摘もロボットでできるようになると
思います。 知識を共有し、 横断的に協力して
行う場として、 ロボット手術センター、 そう
いった組織があれば非常にあり たいと思
いますし、 ぜひみなさんと協力して創って
いけたらと思います。
村上
5、 6カ所のポート (穴) を開けるだ
けで、 大きな手術が行える時代が来たとい
う、 患者さんにとっても夢のような話です
し、 術者にとってもメリットが多いので、 こ
れからさらに発展する領域だと思います。
本日はどうもありがとうございました。
(対談日:平成
26年
6月
13日)