?Special Article?
              
            
            
              10
            
            
              SH I GA I DA I NEWS v o l . 2 1
            
            
              「い
            
            
              滋賀県
            
            
              脳神経外科学講座
            
            
              教授
            
            
              野
            
            
              の
            
            
              ざ
            
            
              き
            
            
              﨑
            
            
              和
            
            
              か ず ひ こ
            
            
              彦
            
            
              高齢化に伴い増加が予測される
            
            
              脳卒中発症件数
            
            
              がん、 心臓病に次いで、 国民の死因の第3
            
            
              位を占める脳卒中は、 後遺症が残りやすく、
            
            
              要介護や寝たきりになる原因の第1位に
            
            
              なっています。
            
            
              滋賀県の脳卒中死亡者数は年間約
            
            
              1200人前後で、 脳梗塞や脳出血による
            
            
              死亡率は、 男女とも全国値と同様に減少傾
            
            
              向にあります。 発症数についてみると、 初発
            
            
              脳卒中は年間約3300例 再発を含める
            
            
              と年間約6000例発症していると推定
            
            
              されていますが、 滋賀県の
            
            
              65歳以上人口の
            
            
              増加率が全国第5位となっていることか
            
            
              ら (国立社会保障?人口問題研究所都道府
            
            
              県の将来推計人口
            
            
              平成
            
            
              19年5月推計) 、 高
            
            
              齢化に伴って脳梗塞を中心に脳卒中の増加
            
            
              傾向が続くと考えられます。
            
            
              発症後
            
            
              3時間以内の超急性期脳梗塞の症
            
            
              例では、 血栓溶解薬アルテプラーゼ (
            
            
              t‐
            
            
              PA)
            
            
              の投与が有効な治療法の一つであるとされ
            
            
              ていますが、 経験を積んだ専門医師が適切
            
            
              図っていくことが必要ですが、
            
            
              医療に関する県内データで
            
            
              は死亡者数のみで、 評価 ?
            
            
              な設備を備えた施設において、 適応要件を満
            
            
              たす場合に実施することが必要です。
            
            
              治療の対象となる脳梗塞の発症率が他県
            
            
              に比べて低いわけではなく、 また高度な治療
            
            
              が行える日本脳卒中学会認定研修教育病院
            
            
              な
            
            
              らず行う
            
            
              行われてきません
            
            
              の人口当たりの比率が近畿圏では最も高い
            
            
              滋賀県において、 アルテプラーゼの推定使用
            
            
              症例数は
            
            
              10万人当たり12. 8人で、 全国平
            
            
              均の17. 9人を大きく下回っています。
            
            
              アルテプラーゼを使用しなかった理由に
            
            
              ついては、 3時間以内の時間的制限を越え
            
            
              て搬送されてきたというケースが最も多
            
            
              く、 全体の
            
            
              46%となっています。
            
            
              医療圏ごとの脳卒中診断治療体制の整備
            
            
              を行って、 アルテプラーゼ実施可能医療機
            
            
              タを解析して、 県内の脳卒中
            
            
              したうえで 医療連携体
            
            
              み、 その効果について
            
            
              、 県民への情報公開
            
            
              ていくことにな
            
            
              脳卒中病、症
            
            
              脳神経外科学講座 教授
            
            
              野﨑 和彦
            
            
              平成
            
            
              25年度から実施される 「第
            
            
              21」 には、脳卒中死亡率の
            
            
              な目標として掲げられてい
            
            
              高齢化社会を迎え、 医療費や介
            
            
              24~
            
            
              25年度の地域医療再生計画 (三
            
            
              次医療圏) として 「脳卒中診療連携
            
            
              24年5月に滋賀脳卒中データセンター
            
            
              されました。
            
            
              滋賀県の脳卒中医療の現状や事業の概要に