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SH I GA I DA I NEWS v o l . 2 0
機能強化?効率化を図った薬剤部の今後の展開について
やすくなり
30年以上前にデ
で、 備品が全体的
り、 動きにくいとい
スッキリとしたレイアウ
るく快適な環境に改善され
とまったく広さは変わっていな
部を訪ねてこられた方からは、
「
なりましたね」 と言われるほどです。
病棟などで薬剤師の専門性を発揮でき
る体制を目指して
これまではスタッフ専用の居室がなくて、
バラバラに置けそうな場所に各自の机が置
かれていました。 今回、 省スペース化を図り、
ほとんどのスタッフのデスクが入るスタッ
フルームを設けたことで、 職員間のコミュニ
ケーションが取りやすくなりました。 同じ部
屋にいることで、 相
談や情報交換など
がよりスムーズに
行えるようになり
ました。
また、 本院では近
隣大学の薬学部の
学生さんの病院実
習を、 多数受け入れ
てきました。 特に薬
学部が6年制にな
り、 5年生は
11週の
病院実習を年間3
回行うことになり、
受け入れる実習生
も増加しています。
再開発を機に新た
に研修室が
10?
12人の実習
生がレポート
きるようになりま
患者さんへの利便性
交付窓口がオープンにな
ろにあったファックスコー
れました。 処方箋を受け取って
薬局で受け取る場合は、 すぐ隣の
ファックスが送れるようになり、 患者
線も短くなりました。
病院薬剤師の業務の流れとして、 中央業務と
いう薬剤部の中で行う調剤などの業務はなるべ
く効率化していって、 薬 実際に使われる現場
で職能を発揮していくとい 方向にシフトして
きています。
今回の再開発で薬剤部内で行う仕事が効率
化されたことによって、 病棟、 手術室、 ICUな
どで、 今まで以上に薬剤師が活躍できるように
なったことは大きな成果です。 今年の4月の診
療報酬改定で新たに 「病棟薬剤業務実施加算」 が
導入されましたが、 この加算も国立大学病院の
中では大変早い段階で取得することができまし
た。 今後は、 病棟で従来行ってきた薬剤のチェッ
ク、 患者さんへの説明?指導、 病棟スタッフへの
情報提供に加えて、 患者さんの副作用モニタリ
ングや病棟カンファレンスへの参加など、 ソフ
ト面の充実を一層図っ いきたいと考えていま
す。
注射薬自動払い出し装置や水剤の自動分注装
置の導入、 薬剤の発注などの補助業務を担当する
人員の配置などによって、 中央業務が効率化さ
れ、 薬剤師が以前より早く病棟などに出て行ける
ようになりました。
今後は、 薬物療法の質と安全 向上に今まで以
上に貢献できるように、 薬剤師の専門性やノウハ
ウを発揮していきたいと考えています。
分の注射薬がトレイに揃えられているため、
病棟看護師の業務の効率化にもつながりま
す。
薬剤師の業務の効率化の点からも、 装置が
入る前は8時半 業務開始ととも 調剤がス
タートしましたが、 導入後は当直担当者が7
時半頃に装置を作動させると、 8時半には3
分の1から2分の1は調剤ができあ るよう
になりました。
この装置を入れるスペースを確保するた
め、 調剤室の壁を取り払い、 保冷庫などの小型
化を図って、 全体のレイアウトを大きく変更
しました。
調剤棚のほか電動の倉庫なども開院当初の
ものをずっと使用していたため、 老朽化して
故障が多くなっていました。 大きな保冷庫は
小さなショーケースにして、 一目で何が入っ
ているかわかるようにしたことで、 薬品が取
り出しやすくなりました。 倉庫もスペースが
2分の1くらいになって充填などの作業がし
明るく動線もスムーズになった調剤室
外来処方交付窓口とファックスコーナー