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SH I GA I DA I NEWS v o l . 1 9
激増するアレルギー疾患への取り組み
割はヒノキ 合わせて3ヶ
す。 こうした特徴
花粉症は日本の国民
花粉飛散量の計測と花粉
私たちは臨床研究棟の屋上に花粉
設置し、 ワセリンを塗ったスライドグ
付着した花粉数を毎日計測して、 ホーム
ジなどで公表しています (図3) 。 花粉症の
活指導において、 どれくらい花粉が飛散する
かということは極めて重要な情報であり、 先
生方や患者さんに役立ててもらっています。
図4に過去
17年間の大津市におけるスギ?ヒ
ノキ科花粉飛散総数を示します。 昨年はスギ ?
ヒノキとも 大量飛散年でした。 ヒノキは東
日本ではほとんど生育していませんが、 西日
本では極めて多く花粉飛散量がスギを大きく
超えて増えています。 スギ ?ヒノキともに飛散
数は隔年 増減する傾向があります。 さらに
前年の夏の気候がその発育に大きく影響し
す。 
私たちは前年の7月の気温や日照時間など
を参考に毎年の花粉飛散予測も行っていま
す。 すでに平成
24年は例年以下の少量飛散で
あることを予測し、 小冊子を作成して県下の
耳鼻咽喉科の先生方に配布しています。
10月
には甲賀市の森林センターで花粉 飛散させ
る花芽の着生状況も視察してきま た。 また、
スギ花粉の飛散
開始時期には1
月からの気温が
大きく影響しま
す。 暖冬であれば
飛散開始が早く
なり、 寒い からの最高気
400を超えると飛
が始まりますので
飛散開 日も予測し
アレルギー性鼻炎の予防と対策
アレルギー性鼻炎の治療には、以下のような
方法があります。
原因となる抗原の除去と回避
症状を抑えるための薬物療法
体質改善をはか 特異的免疫 法
 (減感作療法)
手術療法
し、 以後花 います。 感作
然治癒も少ないた
が罹患し、 国民病と
日本の文化は弥生時代か
発展してきた歴史がありま
となる日本スギは日本固有の品
は中国の一部などを除いてほとん
ん。 ですからスギ花粉症は日本だけの
す。 イネ科やブタクサ花粉症との大きな
は、 花粉量が極めて多いこと、 その他の花粉
はせいぜい数百メートルしか飛散しないのに
対してスギ花粉の飛散距離が数十キロから数
百キロに及び、 花粉飛散距離が長いため回避
することが困難なこと、 花粉飛散期間 長い
ことなどがあげられます。 滋賀県では2月の
終わりごろから飛散し始め4月半ばまで、 次
いでヒノキ科の花粉が3月終わりから5月
初めま 飛散します (図2) 。 スギとヒノキに
は交差抗原性があり、 スギ花粉症の人の6
-
1週間あたりのスギ?ヒノキ科花粉飛散合計数
大津市における週別スギ?ヒノキ科花粉飛散数
(2006年~2011年)
1600
(個/?)
1400
1200
1000
800
600
400
200
0
6000
(個/?)
5000
4000
3000
2000
1000
0
1週 2週 3週 4週 1週 2週 3週 4週 1週 2週 3週 4週 1週 2週 3週
1週間あたりの
スギ科花粉飛散合計数
1週間あたりの
ヒノキ科花粉飛散合計数
2月
3月
4月
5月
スギ花粉
ヒノキ科花粉
2011年
2010年
2009年
2008年
2007年
2006年
大津市
(1995年~2011年)
年次別スギ花粉飛散総数
年次別ヒノキ花粉飛散総数
6000
5000
4000
3000
2000
1000
0
(個/?)
12000
10000
8000
6000
4000
2000
0
(個/?)
(年)
(年)
5224
375
2159
424
957 772
4436
1401
2034
149
4274
609
2353
1156
3415
536
3767
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
5803
101
1230
246
1072
717
10032
436
3015
58
8396
2675
1122 1675
7614
382
10851
平均値
1814個/?
平均値
2920個/?
(図2)
(図3)
(図4)